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KaPPA-Viewは、遺伝子の発現データと代謝産物の蓄積データを、代謝経路マップ上で同時に表示することができるビューワーです。DNAマイクロアレイで得たトランスクリプトームデータや機器分析で得たメタボロームデータなど、膨大な網羅的データから生物学的な意義を抽出する際に、データを代謝マップに当てはめる表現手法は、より直感的な解釈を得る手助けとなることでしょう。
全面的なシステムの見直しを行い、以前のバージョンと比較して劇的な処理速度の向上が図られています。
WindowsだけでなくMac OS Xにも完全に対応し、全ての機能を利用できるようになりました。
ユーザーが独自に作成した代謝マップを利用することができます。
システム開発者向けには、データベースやアプリケーションなど外部システムから直接データを表示させるための機能も提供しています。
ユーザーが持っているDNAマイクロアレイデータや代謝産物分析データを、インターネットブラウザを介してKaPPA-View4にアップロードすると、KaPPA-View4は、代謝経路マップ上に各遺伝子や化合物のデータを当てはめて表示します。デフォルトでは、シロイヌナズナ、イネ、ミヤコグサ、トマトに対応する約150枚の代謝マップが準備されています。
マップ上では、遺伝子は四角(□)、化合物は丸(○)のシンボルで表されており、2実験間での変化比率や1実験での絶対量などのデータの大小に応じて各シンボルが異なる色相で塗り分けられます。
鳥瞰マップ表示では、全ての代謝マップの集計値を一覧でき、どの代謝経路が大きく変化しているかを知ることができます。
代謝マップに描かれない遺伝子(転写調節因子など)も、遺伝子IDを入力することで簡易的なマップとして表示し、解析することができます。
また、ユーザーが作成した代謝マップを利用することもできます。
簡易マップ、ユーザーマップを含め、最大4枚の代謝マップを並べて一度に閲覧することができます。
さらに、遺伝子の共発現性相関データなど、遺伝子-遺伝子間および代謝物-代謝物間の関係性を、代謝マップ上に図示できます。これは他のツールにはないKaPPA-Viewの特徴的な機能で、転写因子とそれが制御する代謝経路遺伝子との関係などを解析したりするのに役立ちます。
この他、複数の生物種の遺伝子をマップ上に並べて表示したり、複数の実験データをマップ上で比較表示したりする機能や、外部のアプリケーションからデータを直接アップロードして表示する機能などがあります。